里山って いいな

里山・低山の魅力を伝えていきたいと思います

木の伐採後に確認すべきこととは? これを怠ると、技術はなかなか上達しないのだとか。今日、肝に銘じました。

 『今日もまた、木が倒れる時の快感がたまらん様子じゃのー。だがな、そのあとの切り株確認を怠ると、技術はなかなか上達せんぞ。木が倒れる時の快感より、自分が理想とする切り株に近いものができた時にこそ快感を覚えるようにならなきゃいかん!!』

f:id:miffy17s:20210219175235j:plain:right:w380f:id:miffy17s:20210219175317j:plain:left:w350 今日2月19日、日進里山リーダー会は水晶山緑地(日進市香具山)の整備活動をしました。
 1月から4回にわたって取り組んできた今回の整備活動は、この日の作業で一応終了です。
 今回整備したのは、南東の一画。東入り口から散策路を上って途中から南に折れて雑木林に入り、岩崎台・香具山福祉会館東側までのエリアです。尾根道、沢筋のアップダウンが結構ある変化に富んだ地形となっています。
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 この一画は常緑のカクレミノやソヨゴ、ヒサカキなどが生い茂る薄暗い雑木林で、倒木にはつる性植物が絡みつき、林床を笹やシダが覆っていて、最初は足を踏み入れるのも大変なほどでした。
 しかし、4回の作業で林内はすっかり明るくなり、未整備ながら散策を楽しむことができるルートも切り開かれました。 

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 『切り株確認を怠ると、技術はなかなか上達せんぞ』

 作業が終わって、ホッとしていた、その時でした。
 この言葉が、どこからか聞こえてきたのです。 
 ドキッ、としました。今まで、何本もの立ち木を伐採してきましたが、そのあとの切り株確認をしたことは果たして何回あったでしょうか。多分、1度か2度だったと思います。
 今日に限って、この言葉が聞こえてきたのには、理由がありました。
 幹が少し太く、ちょっと切りごたえがあるソヨゴを2、3人の仲間と伐採した時のことです。
f:id:miffy17s:20210219193741p:plain:right:w350 太い木の場合は、最初に倒す側に直径の1/3程度まで切り込みを入れます。これが「受け口」です。まず、水平にノコギリで切れ込みを入れ(受け口の下切り)、次に斜めに切れ込みを入れる(受け口の斜め切り)のですが、私が担当した斜め切りの角度に問題があり、受け口の深さが浅くなってしまったようです。そのため、伐採木に不規則な力がかかり、伐採後に何とも言いようがない無様な切り株ができてしまいました。
 完全に私のミスでした。追い口の切り込みを入れる前にちょっと気にはなったのですが、受け口を修正することなく、そのまま追い口切りにかかってしまったのですから。ひょっとすると、追い口の切り込み位置にも問題があったかもしれません。
 あまりにも恥ずかしくて直視できず、《ノコギリでうまく補修して、証拠隠滅を!!》と思っていたら、仲間の一人が私の気持ちを察してか、きれいに処理してくれました。
 この時は恥ずかしさのあまり、切り株を直視することができませんでしたし、その証拠写真を撮るなんてことは思いも寄りませんでした。
 実は、このことがずーと心に引っかかっていたのです。

 『切り株確認を怠ると、技術はなかなか上達せんぞ』
 
 こう、私に忠告してくれたのは、実は森の神様ではなく、ずーっと前に、ネットで読んだ誰かのブログの中の言葉でした。きっと、その記憶が頭の片隅に残っていたのでしょう。
 帰宅後、調べまくりました。
 ようやく見つけ、もう一度、熟読しました。
 「山いこら♪」というタイトルのブログで、2015(平成27)年11月26日付の「素人でも、伐採が上手になるため、伐採後に確認すべきこと」というタイトルの記事でした。
 筆者は樹木医、森林インストラクターなどの資格を生かし、森林や樹木、生き物、林業、道具の扱い方など山に関する色々な分野でのイベントや講演、活動の指導などをしているそうです。ブログでは5人の師匠から教わった技術や知識を紹介されており、私も勝手にネット上で弟子入りし、いろいろ強させてもらっています。
 この「伐採後に確認すべきこと」も大変参考になると思いますので、一部を引用するだけでなく、全文そのままリンクを貼っておきました。興味がある方はぜひご覧になってください。小さい写真はクリックすると拡大表示されるはずです。
blog.goo.ne.jp
 ついでですが、今日を含め今回の水晶山緑地の整備で伐採した立ち木の切り株の一部を資料として添付しました。私が切った木も含まれています。

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 きれいな切り株ができるように切るのは、なかなか難しいようですね。
 私も、ノコギリをできるだけ水平になるようには心がけてはいるのですが……。
 これからは、伐採後は伐採した株を真上から、真正面から、そして真横からじっくり眺めて事後確認をきちんとしたいと思っています。
 あらためて"師匠"の言葉を紹介しておきます。

何度も確認し、意識しながら扱い方を直し、それを体で覚える

 師匠ですら、15株ほど切って、まあまあ水平に切れたというのは4割ほどだだとか。だから、日ごろから「まっすぐ切る」ことを意識してチェーンソーやノコギリを使っているのだそうです。
 最後に、師匠の言葉をお借りします。
 『日々精進です』

 参考までに、「山いこら♪」の2015(平成27)年8月23日付「立木の伐採方法」についてもリンクを貼っておきました。
blog.goo.ne.jp