北高上緑地の「陽だまりスポット」を写真で紹介してみました。ぽかぽか陽気の日に冬の雑木林で日向ぼっこを楽しんでみてはいかがですか
厳冬期とは思えない穏かな陽気に恵まれた25日と、一日置いて再び3月並みの暖かい一日となった27日、日進市の里山・北高上緑地に出かけました。27日は日進里山リーダー会の定期的な見回りの日で、仲間と一緒に散策路を歩きました。残っていた枯れ葉がさらに木々から落下したせいか、これまで以上に樹冠部分に広い空間が生まれてとても明るくなり、浮き浮きするような気分にさせてくれました。「冬は雑木林にとって最高の季節」と誰かが言っていましたが、まさにその通りですね。そんな北高上緑地のお薦め「陽だまりスポット」を写真でご紹介します。
南入り口ゲートから森に入り、リーダー会が毎週水曜日に行っている散策路の見回りコース順に歩きます。この順に歩くと、一部の区間を除き、一筆書きのように同じ道を二度通ることなく緑地内の散策路をほぼすべて回ることができます。
アプローチから階段を登り、ヤマザクラがある三差路を左手に進みます。しばらく進んだ後、右に折れて階段を登ると「南砂防広場」。最初の陽だまりスポット(写真㊤㊧)です。
上のガイドマップには載っていませんが、同広場を経て時計回りに細い道を東へ進むと大崖道方面に出ます。ややきついアップダウンを過ぎると、幅が広くてゆったりとした散策路に出ます。ここが2番目の陽だまりスポット(写真㊤㊨)です。ベンチはありませんが、オキアガリネズのすぐ先に伐採されたコナラの幹が横たえられていて、腰かけることができます。
ここから「大崖道」の少しきつい階段を登ります。リョウブ、ネジキなど変わった名前の木に励まされて登りきった所が3番目の陽だまりスポット(写真㊧)で、見晴らしポイントにもなっています。正面に市役所が見えます。
この大崖道ではなく、少し北を回るルートが「南坂道」。ソヨゴ、ヤマザクラ、クロバイなどに見送られて時計回りに一周した所が4番目の陽だまりスポット(写真㊨)。コナラの傍らにベンチも設置されています。
日進里山リーダー会が定期的に巡回するときは、「大崖道」ルートと「南坂道」ルートの2班に分かれて歩きます。
3番目の陽だまりスポットからヒサカキ群生地を通って北へ進むと「丘の上広場」。ここが5番目の陽だまりスポット(写真㊧)です。ここにはベンチ付きのテーブルや東屋も設けられています。ちびっこやお母さんたちのグループがランチを楽む様子をよく見かけます。私が好きなのは、ベンチの北にそびえるネズ。常緑針葉樹で、樹形は直立円錐状。まさに容姿端麗です。
丘の上広場から西へ進路を変え、「南尾根山道」を進むと、ぽっかりと開いた狭い空間があります。6番目の陽だまりスポット(写真㊤㊧)です。ひっそりといった感じでベンチが設けられています。この少し西にあるのが「ヒサカキ広場」。7番目の陽だまりスポットです。ヒサカキのほかカクレミノ、ソヨゴ、シャシャンボなどの常緑樹が多いので夏は少し暗い感じがしますが、冬はコナラなどが落葉するため、空間が開けて明るい雰囲気に衣替えします。ここにもベンチがあります。
「ヒサカキ広場」を少し西に進んだ所が稜線上の見晴らしポイントで、ここが8番目の陽だまりスポット(写真㊧)。南西、平針方面を望むことができます。ベンチに座ってのんびり日向ぼっこをしていると、そばのソヨゴの葉が穏やかな風に揺れてカサカサと音を立てているのが聞こえてきます。
さらに西へ進むと、「南尾根十字路」。この十字路を越えて西へ進むと、広い空間に出ます。ここが「コバノミツバツツジ群落」で、9番目の陽だまりスポット(写真㊨)。3月から4月にかけて一斉に開花する景色はまさに圧巻ですが、低木のコバノミツバツツジが群生しているので圧迫感がないだけに、冬でも日光浴を思う存分楽しむことができる癒しのスポットになっています。
「コバノミツバツツジの群落」と「南西入り口」(通常は閉鎖されています)の間は、同じ道を往復します。
「南尾根十字路」に戻り、「山野辺の道」を北へ進むと、ぽっかりと開けた「西砂防広場」に出ます。ここが10番目の陽だまりスポット(写真㊧)。テーブルやいすがあり、お弁当を食べたり、近隣の子ども会のちびっこたちがシートの上でどんぐりや落ち葉などを使ってクラフトづくりを楽しむ姿も見られます。4月上旬の「コバノミツバツツジまつり」の期間中、ここで森の音楽会が開かれるほか、2月のイベント「里山の遊びを探そう!」では落ち葉のプール、竹の滑り台などの会場にもなります。
「西砂防広場」北の三差路を右手に折れ、「中尾根道」に入ってしばらく歩くと、「コバノミツバツツジ群落」の明るい空間に出ます。ここが11番目の陽だまりスポット(写真㊤㊧)。この一画にあるバノミツバツツジの標本木は、毎年3月、緑地内5000本のコバノミツバツツジのうちで最も早く開花することで知られています。ベンチもあるので、休憩もできます。
「中尾根道」をさらに東へ進むと、景色が一変。「竹林広場」に出ます。ここが12番目の陽だまりスポット(写真㊤㊨)。南北に走る散策路の西側はハチク、東側はマダケの竹林。ヤマグリのほかコナラやアベマキも生えていて、秋には竹林の中でどんぐり拾いも楽しめます。6月に開かれる里山イベント「竹炭焼き体験」の会場にもなります。テーブルやベンチはありませんが、ピクニックシートを持って行って広げれば、ちょっと変わった竹林でのランチを楽しむことができます。
竹林から少し東に進み、先ほど通った「丘の上広場」西の三差路で北寄りに進路をとって少し歩くと「三角点の丘」に着きます。13番目の陽だまりスポット(写真㊨)です。12月に「里山保全実習講座」が開かれた際、アラカシやネズミモチ、ヒサカキなどの常緑樹を伐採したため、見違えるように明るくなりました。ベンチもあります。
ここから反時計回りにほぼ一周し、「竹林の小径」を経て「北尾根道」を西へと進みます。
ヒサカキなどが生い茂っているのでやや暗い散策路が続きますが、さらに西に進んで「コシダの小径」に入ると明るい空間に出ます。ここが14番目の陽だまりスポット(写真㊧)。辺り一面に背丈が低いコシダが群生しているので散策路が広く感じられ、日の光もたっぷり降り注いでいます。
ここをさらに西に進み、階段を降りると西入り口。ここから南へ下った所にあるのが「アオダモ広場」。15番目の陽だまりスポット(写真㊨)です。東屋やベンチも設けられています。
ここから「大レンガ堰堤」や「コバノミツバツツジ群落」、そしてクスの大木がある「こもれびの道」を経て南入り口に戻ります。
ご紹介した以外にも、皆さんお気に入りの自分だけの陽だまりスポットがあるかもしれません。広場だけでなく、散策路のちょっとした所で見つけることができるかもしれません。
今週末は、再び厳冬に逆戻りしそうです。でも、寒暖を繰り返しながら一歩一歩春に近づいていくことでしょう。
冬の雑木林も、なかなかいいものですよ。気温が上がりそうな日があれば、北高上緑地に出かけてみてはいかがですか。そして、自分だけのお気に入り陽だまりスポットをぜひ見つけてください。