みずみずしい若葉が感動的。可憐なヒメハギにも出会えました。北高上緑地の草木たちには今、生命力が満ち溢れています。
さわやかな週末を迎えました。
10日は朝方の冷え込みが予想以上にきつかったですね。それでも青空が広がって次第に気温も上がり、気持ちが良い一日となりました。名古屋地区は明日も好天が予想され、土曜日と日曜日が両日とも良い天気に恵まれるのは何と6週間ぶりだとか。
日進市の北高上緑地に出かけ、南入り口駐車場に車を止めると目に入ってくるのが、北側の斜面。3月31日付のブログで紹介した「山笑う」状態からさらに進み、里山がどんどん活動的になっている感じがします。ドローンにカメラを搭載し、この景色を含め、緑地を上空から俯瞰してみたいなぁと思います。どんな笑い顔が見られるのか楽しみです。
さて、昨日9日は、そんな様子を見ようと緑地に入ったのですが、紅葉しているクスノキに心を奪われ、当初の予定が吹っ飛んでしまいました。
そこで、今日は仕切り直しです。
途中で心移りしないように、最初の狙いをマルバアオダモに定め、一気に「アオダモ広場」へ。白い花はピークを迎えており、遠くから見ると、枝に雪が降り積もったように、あるいは煙が立ち上がっているように見えます(写真㊧)。
※写真や地図は、クリックすると
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この花は毎年咲くとは限りません。北高上緑地のような自然界では数年に一度大豊作となり、その後しばらくは花や実が減り続ける状態を繰り返します。その大豊作が一昨年だったので、昨年に続き今年もあきらめていたのですが、見事に(?!)予想を裏切ってくれました。
コバノミツバツツジを観賞するために訪れた市民の皆さんも、思わぬ花の出迎えを受けて喜んでくださいました。
《さて、次は?》と新たな発見を求めてきょろきょろしていると、何やら紫色の塊が…。
春先以降のヒサカキ、ヤマザクラ、そしてマルバアオダモと、白い花が多い中で紫色と言えば、先日カメラに納めたミツバアケビかコバノミツバツツジ…。
《ひょっとして》と思いついたのが、ヒメハギ。ヤマハギの下辺りに咲くという話を、誰かから聞いたことを思い出しました。
ただ、あまりにも小さいので、びっくりしました。たくさん固まって咲いていなければ、気が付かないところでした。
小さいと言えば、マキノスミレやフモトスミレ、ミツバアケビ、最近よく見かけるカクミノスノキ(ウスノキ)やサルトリイバラ、サルマメなどの花もとても小さく、写真を撮るのにかなり苦労します。それでも、山の中で小さくてかわいい花に出会うと本当にうれしくなります。
次のお目当ては、クロバイです。これまでにも何回かレンズを向けましたが、日によって雰囲気、表情が変わります。
前年に伸びた枝の葉の脇から長い花序を出し、小さな白い花を10~30輪単位で咲かせます(写真㊤)。花の直径は8㍉ほどで、突き出した多数の雄しべに隠れるよう5枚の花弁があります(写真㊨)。自生地では、葉を覆い尽くすほどの花が咲き、まるで綿を被ってもやもやっとしたように見えますが、接写するとかわいらしい花であることが分かります。
次は趣向を変え、天を仰ぎます。透過光が通過するさわやかな葉を下からとらえてみました。紅葉を撮るときにも、このような撮影をしますが、若葉もとてもきれいですね。
上から順に①モンゴリナラ(フモトミズナラ)②リョウブ③ヤマコウバシ、です。
これらの写真は説明は不要ですよね。見て、さわやかな気分を味わっていただければ十分です。
モンゴリナラの葉は、大きくて独特な形が印象的です。上を見上げるだけでなく、すぐ目の前の大きな葉も撮ってみました(写真㊦)。
ヤマコウバシの葉については、昨年枯れたものの、年を越して今年春に新しい葉が出てくるまで落葉しないと言われていましたので、新旧交代を見届けようと思っていたのですが、古い葉はいつの間にかすっかりなくなっていました。
「古い枯れた葉が、新芽を守るようにしながら越冬する」という話を聞き、交代の場面をぜひ見てみたかったのですが…。来年はタイミングを失しないように注意したいと思います。
そのほかの樹々たちの元気な様子も写真でお伝えします。