里山って いいな

里山・低山の魅力を伝えていきたいと思います

北高上緑地で23日、ヤマザクラが開花しました。若葉の緑、コバノミツバツツジの紫…。里山が一気にカラフルになってきました。

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 f:id:miffy17s:20210320075357p:plain:right:w300開花したのは、南駐車場(地図参照/写真や地図をクリックすると拡大表示されます)北側の斜面に自生しているヤマザクラ。先週の19日に「何となく白っぽいかな」と開花直前の雰囲気を漂わせていましたが、20、21日は雨にたたられ、22日も少し冷え込んだためちょっと足踏みしているかのようでした。それが、23日は温かさがやや戻ったからか一気に開花し、あっという間に満開に近い感じになっています(写真㊤㊦)。
f:id:miffy17s:20210323130500j:plain:left:w400 北高上緑地内には多くのヤマザクラが自生していますが、開花時期はこのヤマザクラが毎年最も早く、今年は例年よりさらに3~4日早くなっているようです。  
f:id:miffy17s:20210323130732j:plain:right:w430 ヤマザクラは、花が先に咲き葉が後から展開するソメイヨシノと異なり、花と新葉が同時に展開する「通好みの桜」と言われています。
 さらに、若葉の色は緑ではなく、基本的に赤みがかかっているのが特徴です(写真㊤)。
 冬の間はコナラが葉を落としているので、この斜面はカシやマツなどの常緑樹の緑が目立っていましたが、ここにヤマザクラの白が加わり、急に華やかな感じになりました。これに、「女王の芽吹き」と呼ばれ、「銀色に輝く」と形容されるコナラの芽吹き時独特の銀、展葉する若葉のさわやかな緑、そして点在するコバノミツバツツジの紫などいろいろな色が混じり始め、里山がにわかににぎやかになっています。
 f:id:miffy17s:20210323124331j:plain:left:w400ヤマザクラは個体差が大きいうえ、自生している場所の日当たりなど環境にもよるのでしょうか、その他のヤマザクラの状況はさまざま。
 19日に、赤みを帯びた新葉が展葉し始めていた「大レンガ堰堤」東のヤマザクラも23日には開花しているのを確認しましたが、まだ「咲き始め」といった感じ。
 一方、南ゲートから時計回りに「大崖道」に向かう途中で北方向へ分岐する「南坂道」に自生するヤマザクラは展葉し始めたものの、花は「まだまだ」です(写真㊤)。

f:id:miffy17s:20210323130929j:plain:right:w400 ちなみに、19日に開花を確認した「竹林の小径」のエドヒガンとみられる桜は「ほぼ満開」。緑色の葉がちらほら出始めています(写真㊨)。
f:id:miffy17s:20210323145109j:plain:left:w400 参考までに、南駐車場の南側土手に植えられている数本のソメイヨシノは、それぞれ5~6輪花が開き、ようやく「開花宣言」が出せる状況になりました(写真㊧)。散歩に訪れていた近所のご婦人が「やっと咲きましたね」と嬉しそうに見入っていました。
 
 19日付のブログ・修正版【2021-03-23更新】で触れた「大レンガ堰堤」東のヤマザクラそばにある「カスミザクラ」とみられる桜については、23日も葉や花の進展は全く確認できませんでした。ヤマザクラに比べると芽吹き、開花が遅いことから、やはり「カスミザクラ」ではないかと思われます。観察を続けます。

f:id:miffy17s:20210320075357p:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210323125348j:plain:right:w400f:id:miffy17s:20210323125343j:plain:left:w400f:id:miffy17s:20210323125347j:plain:right:w400 次はコバノミツバツツジの状況です。
 まずは、毎年、真っ先に咲き乱れる「中尾根道」(地図参照/写真や地図をクリックすると拡大表示されます)の群落から。
 標本木周辺の10株ほどは「ほぼ満開」(写真㊨㊦)といった感じですが、それでも群落全体の2割ほど。あとは、まばらに咲き始めている程度で、辺り一面を埋め尽くすまでには至っていません。
 私が通りがかった時は、虫が先に訪れていて、おいしそうに蜜を吸っていました(写真㊦)。
 このまま気温が一気に上がれば、今週末から4月初めにかけて群落全体で咲き競う状況になりそうです。
f:id:miffy17s:20210323131816j:plain:right:w400f:id:miffy17s:20210323131730j:plain:left:w400 全山でぽつぽつと咲き始めていますが、「南尾根里道」の群落、「大レンガ堰堤広場」の群落はまだまだ。
 今、歩いていて面白いのは、「南尾根山道」。「ヒサカキ広場」と「北高上の涸滝」の間の散策路脇には程よい間隔で自生しています。
 10日に紹介した開花第1号(写真㊤、中央下の奥)もその一つです。既に満開となっている株もあれば、蕾が膨らみ始めている株も。ほころんでいる蕾は開花した花より紫色が濃いため、グラデーションが楽しめます(写真㊤)。
 「南尾根山道」のこの区間、日進里山リーダー会のあるメンバーが、こう名付けました。
 「ツツジ街道」。

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 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に続き今年も日進市主催の「コバノミツバツツジまつり」は中止となりましたが、27日(土)から4月4日(日)まで日進里山リーダー会による「コバノミツバツツジ観賞会」が行われます。
 期間中、会員が南駐車場の一画にある「みんなの小屋」に詰め、来場者に開花状況やお薦め観賞スポットなどの情報提供をします。
 例年と違って「森の音楽会」などのイベントも中止となりましたが、咲き誇るコバノミツバツツジの魅力を心ゆくまでお楽しみください。

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 23日のその他の樹々たちの様子も写真でお伝えします。画像をクリックすると拡大表示されます。
 左上から時計回りに①リョウブ②マルバアオダモ…今年は花が期待できるかもしれません③コナラの芽吹き④モンゴリナラ(フモトミズナラ)の展葉⑤ヤマモモ(南駐車場)⑥ミヤマガマズミの蕾⑦コウヤボウキ⑧コナラ

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