里山って いいな

里山・低山の魅力を伝えていきたいと思います

気温がぐんぐん上昇、北高上緑地のコバノミツバツツジが見ごろを迎えました。里山を紫色に美しく染めています。

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 天気が回復して青空が広がり、初夏を思わせるような陽気に恵まれた29日、日進市の北高上緑地に出かけました。「コバノミツバツツジ観賞会」2日目の28日はあいにくの天気となり、時折やや激しい雨にたたられたため花の様子がちょっと気にかかっていたのですが、それも杞憂に終わり、コバノミツバツツジたちは元気に咲き競っていました。次の日曜日以降も天気が崩れそうなので、今週いっぱいが見ごろと言えそうです。    ※写真、地図はクリックすると拡大表示されます。
 

f:id:miffy17s:20210329143606p:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210329144235j:plain:left:w350 南ゲートからアプローチを経て階段を何段か上ると、北高上緑地への入り口です。階段を上り切った所にある1本のコバノミツバツツジも開花し、来訪者をにこやかに出迎えてくれます。
 階段を下りたところにあるヤマザクラも歩調を合わせて開花。根元から分かれた細い幹に白い花と赤みを帯びた新葉がついています。ともに目の高さのため、じっくり観察することができます。
f:id:miffy17s:20210329233118j:plain:right:w350 まずはコバノミツバツツジ群落の様子から。3つの群落のうち「南尾根里道」の群落(写真㊨)では、ほぼ全域で開花。ちょうど見ごろとなりました。

 「中尾根道」の群落では、早い時期に開花した標本木を中心とした10株ほどが早くも終盤。代わって、その西側のエリアで見ごろを迎えています。「西砂防広場」北の散策路を東へ少し歩くと、薄紫色の景観が目に飛び込んできます。

 「大レンガ堰堤広場」の群落も、ちょうど見ごろです。同広場と「南尾根里道」を結ぶエリアでもあちこちで咲き競っており、見る人の目を飽きさせません。

 群落以外でも、意外な所で《こんなにたくさん咲き誇っていたなんて》と驚くスポットがいくつもあります。

f:id:miffy17s:20210329144014j:plain:left:h400 その一つが、「西砂防広場」から散策路を挟んで北西へ少し離れたエリア。特に、コバノミツバツツジとミヤマガマズミ、コナラが並んだスポットでは、コバノミツバツツジの薄紫色、ミヤマガマズミの若葉の黄緑色と開花直前の花の蕾の白色、コナラの芽吹きの銀色が重なり合って見事な景観をつくっています。
 ここから北へ向かい、「コシダの小径」に至る上り階段沿いにも思った以上に自生しており、階段を上り下りするとエリア一帯を俯瞰したように見渡すことができます。上空をドローンで飛んでいるような感じで、たのエリアでは味わえない楽しさがあります。

f:id:miffy17s:20210329144021j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210329144037j:plain:left:h400f:id:miffy17s:20210329144116j:plain:right:w350 もう一つのスポットが、「南尾根山道」の「北高上の涸滝」~「ヒサカキ広場」区間。見ごろを迎えた株(写真)や㊨、開花直前の株などバラエティーに富んだコバノミツバツツジが散策路を挟んで競演しており、群落とは一味違った趣を見せています。
 「ヒサカキ広場」では、咲き始めたコバノミツバツツジの後ろでヤマザクラが満開となっています(写真㊧)。

 このほか、「大崖道砂防広場」のコバノミツバツツジも見事。アップダウンが少しきついエリアですが、ユニークな形の葉が展葉しているモンゴリナラ(フモトミズナラ)、白い花が開花直前となっているアズキナシ、黄緑色の若葉がさわやかなネジキなどとともに出迎えてくれます。

 もう一つのお薦めスポットは、「南尾根十字路」の南エリア。「こもれびの道」を北進すると、両側に白い花と赤みを帯びた若葉を付けたヤマザクラに挟まれてコバノミツバツツジが咲きそろい、見ごろとなっています。群落へいざなうアーチのような感じです(写真㊤)。

 f:id:miffy17s:20210329154210j:plain:left:w350このほか、ぜひ見ていただきたいのが、コナラの花(写真㊧)。この写真のコナラは、「大崖道」の途中から北へ分岐する「南坂道」へ少し入った西側にあります。
 コナラの花は若葉の展開と同時に咲きます。枝に多数垂れ下がっているのが雄花序。雄花は、黄褐色で小さく、一つの花序に多数付きます。雌花は望遠カメラや双眼鏡では確認できませんでした。
 花が咲いているのは26日に確認できたのですが、この日は風が強かったため枝が大きく揺れ、うまく撮影できませんでした。
 今のところ、北高上緑地内のコナラのうち、花が咲いているのを確認できるのは、この個体だけのようです。

 この日撮影したその他の樹々の様子をお届けします。
 左上から時計回りに①アズキナシ②サルトリイバラ③ウスノキ(カクミノスノキ)④マルバアオダモヤマザクラエドヒガン(?)⑦ミツバアケビ(?)⑧クロバイ

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日進市の広報誌4月号で「タケノコ掘り体験」など「北高上緑地里山イベント」が紹介されました。応募はお早めに。

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f:id:miffy17s:20210327165025j:plain:right:h300 日進市の広報誌「Nisshin 広報にっしん」4月号が、26日の日進市のホームページで公開されるとともに、各戸配布も始まりました。
 このうち13㌻に掲載されているのが、上半期分の「北高上緑地里山体験イベント」。紹介されているのは、次の3つです。

①タケノコ掘り体験=4月17日(土)
  竹林で竹の生育やタケノコの掘り方を
 学びます。掘ったタケノコは持ち帰り、家庭で味わっていただきま
 す。

里山を歩こう(里山自然観察会)=5月15日(土)
  里山を観察し、自然を感じながら散策。多様な森の景観を楽しみ
 ます。

③竹炭を家庭で使ってみよう=6月5日(土)
  竹炭作りを体験するとともに、竹炭の利用方法を学びます。焼いた竹炭は持ち帰り、家庭で使っていただきます。

 いずれも、事前の申し込みが必要です。特に、①タケノコ掘り体験は申し込み締め切りが4月5日(月)と早いのでご注意ください。応募者多数の場合は抽選。また、①は参加費が必要。②③は無料です。
 詳しくは「広報にっしん」4月号か、同市のホームページをご覧ください。 

 この「北高上緑地里山イベント」は日進市が主催し、同緑地の保全・整備活動に取り組んでいる市民団体・日進里山リーダー会が毎年、企画・運営を担当しています。

北高上緑地で27日、「コバノミツバツツジ観賞会」が始まりました。里山を紫色に染める可憐な花々。ピークは週明け以降になりそうです。

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 日進市里山・北高上緑地で27日(土)、「コバノミツバツツジ観賞会」が始まりました。初日から家族連れなど多くの市民が訪れ、華麗に咲き誇るコバノミツバツツジ(写真㊤)と1年ぶりの再会を楽しんでいました。         ※写真、地図はクリックすると拡大表示されます。 

f:id:miffy17s:20210327125638j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210327125647j:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210327125655j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210327125701j:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210327125729j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210327125734j:plain:left:w300 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、同市主催の「コバノミツバツツジまつり」は昨年に続いて中止になったため、同緑地の保全・整備活動を続けている日進里山リーダー会が規模を縮小した「観賞会」を企画しました。4月4日(日)までの毎日、午前9時から正午まで、会員が交代で同緑地南入り口駐車場の一画に立つ「みんなの小屋」に常駐し、来訪者に見ごろやお薦めスポットなどの情報提供をします。f:id:miffy17s:20210327125737j:plain:right:w350 
 同会が「観賞会」初日のこの日に取り組んだのは、幟立て。「コバノミツバツツジまつり」と白く染め抜かれた薄紫色の布地をポールに取り付けて幟を用意。これを南駐車場南側の県道沿いと西入り口に立てました。両入り口とも、ちょうどソメイヨシノがほぼ満開。通行車両の車窓からこの様子を見ていた市民らに「コバノミツバツツジの季節がやってきましたよ」と、里山にも本格的な春が訪れたことをアピールしました。
 幟を立てた後は、案内板の設置作業。南、西両入り口から入った来訪者が、迷わずに「コバノミツバツツジ群落」に向かうことができるようにと、散策路の案内標識や樹木の幹に取り付けて回りました。
 その途中、散策路の上にたまっていた落ち葉を路肩に寄せ、お年寄りらが歩きやすいようにしました。急に気づいた作業のため道具を持ってきておらず、足で枯れ葉を取り除く作業となりました。

f:id:miffy17s:20210320075357p:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210327125813j:plain:right:w350 f:id:miffy17s:20210327125839j:plain:left:w350 肝心のコバノミツバツツジの様子は…。3大群落のうち、最も早く17日に標本木を中心に10株ほどで開花が確認された「中尾根道」の群落(写真㊦)は、この10株がピークを過ぎた後はやや遅れ気味の感じです。 
f:id:miffy17s:20210327125851j:plain:right:w350 この日、訪れた人の反応が最も良かったのは「大レンガ堰堤広場」の群落(写真㊦)。広い範囲でほぼ均一に咲きそろっており、ピーク間近といった状況です。
 もう一つの「南尾根里道」の群落(写真㊦)は、開花が進まずにやきもきしていましたが、ここ2、3日で後れを挽回し、かなり咲きそろい始めました。 
f:id:miffy17s:20210327125859j:plain:left:w350 今、お薦めは、「大崖道砂防広場」のコバノミツバツツジたち(写真㊦)。群落の指定はされていませんが、散策路脇のあちこちで見ごろを迎えています。
 目を引いているのは、ネジキに隣接した1株(写真㊧)。展葉が進んで黄緑色の葉がさわやかなネジキの横で薄紫色のコバノミツバツツジが咲き誇っており、美しいコントラストを描いています。

 明日28日(日)は、あいにくの雨模様の予報。しかも、かなり荒れそうです。でも、この雨が催花雨となり、週明け後に気温が一気に上がると、いよいよピークに。ほぼ全山が紫色に染まり、あちこちで大競演となりそうです。

f:id:miffy17s:20210327153408j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210328063205j:plain:left:w350 ところで、忘れてはならないのが、開花が進むヤマザクラ。23日に、南ゲート北側の1本が最初に開花(写真㊨)した後、緑地内の至る所で咲き始めています。葉が開くと同時に花が咲き、しかも葉が赤みがかっているのが大きな特徴です。
 この日も、「南尾根山道」の途中にある「ヒサカキ広場」奥の1本がほぼ満開になっているのを確認しました。
 しかし、周辺にさまざまな樹木が生い茂り、これまで整備の手があまり加えられていなかったことから樹々の枝が絡み合い、林床に陽の光が届かない状態になっていました。
 特に、手前に常緑樹の大きなカクレミノが生えていて広場からの眺めを遮っていたため、これらを伐採して整理し、見事なヤマザクラを観賞することができるようにしました。ぜひ、お立ち寄りください。

f:id:miffy17s:20210327125912j:plain➡ f:id:miffy17s:20210327125943j:plainf:id:miffy17s:20210327125924j:plain

北高上緑地で23日、ヤマザクラが開花しました。若葉の緑、コバノミツバツツジの紫…。里山が一気にカラフルになってきました。

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 f:id:miffy17s:20210320075357p:plain:right:w300開花したのは、南駐車場(地図参照/写真や地図をクリックすると拡大表示されます)北側の斜面に自生しているヤマザクラ。先週の19日に「何となく白っぽいかな」と開花直前の雰囲気を漂わせていましたが、20、21日は雨にたたられ、22日も少し冷え込んだためちょっと足踏みしているかのようでした。それが、23日は温かさがやや戻ったからか一気に開花し、あっという間に満開に近い感じになっています(写真㊤㊦)。
f:id:miffy17s:20210323130500j:plain:left:w400 北高上緑地内には多くのヤマザクラが自生していますが、開花時期はこのヤマザクラが毎年最も早く、今年は例年よりさらに3~4日早くなっているようです。  
f:id:miffy17s:20210323130732j:plain:right:w430 ヤマザクラは、花が先に咲き葉が後から展開するソメイヨシノと異なり、花と新葉が同時に展開する「通好みの桜」と言われています。
 さらに、若葉の色は緑ではなく、基本的に赤みがかかっているのが特徴です(写真㊤)。
 冬の間はコナラが葉を落としているので、この斜面はカシやマツなどの常緑樹の緑が目立っていましたが、ここにヤマザクラの白が加わり、急に華やかな感じになりました。これに、「女王の芽吹き」と呼ばれ、「銀色に輝く」と形容されるコナラの芽吹き時独特の銀、展葉する若葉のさわやかな緑、そして点在するコバノミツバツツジの紫などいろいろな色が混じり始め、里山がにわかににぎやかになっています。
 f:id:miffy17s:20210323124331j:plain:left:w400ヤマザクラは個体差が大きいうえ、自生している場所の日当たりなど環境にもよるのでしょうか、その他のヤマザクラの状況はさまざま。
 19日に、赤みを帯びた新葉が展葉し始めていた「大レンガ堰堤」東のヤマザクラも23日には開花しているのを確認しましたが、まだ「咲き始め」といった感じ。
 一方、南ゲートから時計回りに「大崖道」に向かう途中で北方向へ分岐する「南坂道」に自生するヤマザクラは展葉し始めたものの、花は「まだまだ」です(写真㊤)。

f:id:miffy17s:20210323130929j:plain:right:w400 ちなみに、19日に開花を確認した「竹林の小径」のエドヒガンとみられる桜は「ほぼ満開」。緑色の葉がちらほら出始めています(写真㊨)。
f:id:miffy17s:20210323145109j:plain:left:w400 参考までに、南駐車場の南側土手に植えられている数本のソメイヨシノは、それぞれ5~6輪花が開き、ようやく「開花宣言」が出せる状況になりました(写真㊧)。散歩に訪れていた近所のご婦人が「やっと咲きましたね」と嬉しそうに見入っていました。
 
 19日付のブログ・修正版【2021-03-23更新】で触れた「大レンガ堰堤」東のヤマザクラそばにある「カスミザクラ」とみられる桜については、23日も葉や花の進展は全く確認できませんでした。ヤマザクラに比べると芽吹き、開花が遅いことから、やはり「カスミザクラ」ではないかと思われます。観察を続けます。

f:id:miffy17s:20210320075357p:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210323125348j:plain:right:w400f:id:miffy17s:20210323125343j:plain:left:w400f:id:miffy17s:20210323125347j:plain:right:w400 次はコバノミツバツツジの状況です。
 まずは、毎年、真っ先に咲き乱れる「中尾根道」(地図参照/写真や地図をクリックすると拡大表示されます)の群落から。
 標本木周辺の10株ほどは「ほぼ満開」(写真㊨㊦)といった感じですが、それでも群落全体の2割ほど。あとは、まばらに咲き始めている程度で、辺り一面を埋め尽くすまでには至っていません。
 私が通りがかった時は、虫が先に訪れていて、おいしそうに蜜を吸っていました(写真㊦)。
 このまま気温が一気に上がれば、今週末から4月初めにかけて群落全体で咲き競う状況になりそうです。
f:id:miffy17s:20210323131816j:plain:right:w400f:id:miffy17s:20210323131730j:plain:left:w400 全山でぽつぽつと咲き始めていますが、「南尾根里道」の群落、「大レンガ堰堤広場」の群落はまだまだ。
 今、歩いていて面白いのは、「南尾根山道」。「ヒサカキ広場」と「北高上の涸滝」の間の散策路脇には程よい間隔で自生しています。
 10日に紹介した開花第1号(写真㊤、中央下の奥)もその一つです。既に満開となっている株もあれば、蕾が膨らみ始めている株も。ほころんでいる蕾は開花した花より紫色が濃いため、グラデーションが楽しめます(写真㊤)。
 「南尾根山道」のこの区間、日進里山リーダー会のあるメンバーが、こう名付けました。
 「ツツジ街道」。

               ◇
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に続き今年も日進市主催の「コバノミツバツツジまつり」は中止となりましたが、27日(土)から4月4日(日)まで日進里山リーダー会による「コバノミツバツツジ観賞会」が行われます。
 期間中、会員が南駐車場の一画にある「みんなの小屋」に詰め、来場者に開花状況やお薦め観賞スポットなどの情報提供をします。
 例年と違って「森の音楽会」などのイベントも中止となりましたが、咲き誇るコバノミツバツツジの魅力を心ゆくまでお楽しみください。

               ◇

 23日のその他の樹々たちの様子も写真でお伝えします。画像をクリックすると拡大表示されます。
 左上から時計回りに①リョウブ②マルバアオダモ…今年は花が期待できるかもしれません③コナラの芽吹き④モンゴリナラ(フモトミズナラ)の展葉⑤ヤマモモ(南駐車場)⑥ミヤマガマズミの蕾⑦コウヤボウキ⑧コナラ

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「夜船」に「北窓」…。何のことか、お分かりですか? 今日は、春のお彼岸の中日。「おはぎ」を頬張りながら、このクイズに挑戦してみましょう。

 「春分の日」の20日は、春のお彼岸の中日です。
 このところ、日進市の北高上緑地で「コバノミツバツツジが咲いた」「桜が開花した」などと騒いでいる私ですが、実は「花より団子」派です。
 ですから、お彼岸に限らず、年がら年中、我が家には「おはぎ」などのスイーツが用意されています。たまたま切れてしまうとまずいので、冷凍庫にまで収まっています。
f:id:miffy17s:20210320111442j:plain:left:w250 そういえば先日、何気なく見ていたスーパーのチラシに「おはぎ」と「ぼた餅」の写真が並んで掲載されていました(写真㊧)。多くのスーパーのチラシや店頭では「おはぎ」という表記が圧倒的に多いようです。

 「おはぎ」?
 「ぼた餅」?
 この2つ、何が違うのでしょうか。
 というわけで、ちょっと調べてみました。
 
 f:id:miffy17s:20210320173656j:plain:right:w280漢字で書くと一目瞭然。
 「お萩」と「牡丹餅」。
 萩(はぎ)の季節に食べるのが「おはぎ」、牡丹(ぼたん)の季節に食べるのが「ぼた餅」。つまり、秋のお彼岸に食べるのが「おはぎ」、春のお彼岸に食べるのが「ぼた餅」というわけです。
f:id:miffy17s:20210320133358j:plain:left:w280「おはぎ」は、言うまでもなく、餡(あん)を使った餅菓子の一種。菓子の表面に小豆の皮が浮かぶ様子が、秋の七草のひとつである萩の花(写真㊧)に似ていることから「御萩(おはぎ)餅」と呼ばれるようになり、それが「おはぎ」に変わったとされています。
f:id:miffy17s:20210321075305j:plain:right:h250 ハギの仲間には多くの種類がありますが、最も一般的なのがヤマハギ(山萩、写真㊨)。単にハギという場合はヤマハギを示すことが多いと言われています。
f:id:miffy17s:20210320075725p:plain:left:w250 「そういえば、見たことがないなー」という方は、ぜひ日進市の北高上緑地においでください。緑地の北西エリアにある「アオダモ広場」(地図参照。クリックすると拡大表示されます)の一画に自生しています。今は花の時期ではありませんが、樹名板が立っているのですぐに分かります。
 f:id:miffy17s:20210320140632j:plain:right:w280 一方の「ぼた餅」は、小豆を春に咲く牡丹の花(写真㊨)に見立てたことから「牡丹餅」と呼ばれていたのが「ぼた餅」に変わったと言われています。 

 作る季節に違いがあり、その季節の花の名前に由来していたというわけです。
 なーんだ、そうだったんですね。納得です。
 これで終わり、と思ったら、続きがまだまだあります。「おはぎ」「ぼた餅」の世界、奥がなかなか深そうです。

 f:id:miffy17s:20210320153751j:plain:left:w300f:id:miffy17s:20210320153807j:plain:right:w280「おはぎ」は粒餡、「ぼた餅」は漉(こ)し餡…なのだそうです。
 えっ、どういうこと?
 またまた、調べてみました。
 秋に収穫したばかりの小豆は皮が柔らかいので、皮もそのままつぶして食べることができます。このため、秋に食べる「おはぎ」には粒餡が使われました。
 一方、一冬越し、「ぼた餅」を作る春ごろになると、小豆の皮が固くなってしまっているので、皮を取り除いた漉し餡が使われていたそうです。
 今では、小豆の品種改良や保存技術が進んだので、いつでも粒餡で作ることができるようになっています。

 へえー、そうなんだ。納得です。
 続きが、まだあります。

f:id:miffy17s:20210320173935j:plain:left:w280 昔は、「おはぎ」は、萩の花のように細長い俵のような形で作られ、「ぼた餅」は、牡丹の花のように大きな丸い形で作られていたそうです。 
 主にうるち米を使うのを「おはぎ」、主にもち米を使うのを「ぼた餅」と呼ぶ地域もあるとか。
 また、餡でくるんだものを「ぼた餅」、黄な粉をまぶしたもの(写真㊤)を「おはぎ」と呼ぶ地域もあるようです。

 いろいろな説や違いが出てきましたね。地域によっても差がいろいろあるようで、季節や形などの違いに関係なく「おはぎ」「ぼた餅」のいずれかで呼んでいる場合もあるようです。

 実は、続きがまだあります。
 ブログタイトルを思い出してください。
 そうです、「『夜船』に『北窓』…。何のことか、お分かりですか?」でしたね。
 ということで、いよいよ本日の「本題」です。
 ちょっと難しいですよ。

 春は「ぼた餅」、秋は「おはぎ」と呼ばれていることは分かりましたよね。では、夏と冬は?

 「そんなのあるのか?」と思われそうですが、実はあるのです。
 答を言ってしまうと、夏は「夜船(よふね)」、冬は「北窓(きたまど)」です。
 どういうことなのか見当すらつかないですよね。
 これも諸説あり、それぞれ微妙に違うようですが、一例をあげてみましょう。

 ご飯をつぶして作る「おはぎ」や「ぼた餅」は、お餅と違って臼(うす)で搗(つ)くことはしません。ぺったんぺったんという音がしないので、どこのお宅が、いつ作っているのか、隣近所の人でも分かりません(搗き知らず)。 
 一方、昼はともかく、夜は暗くて船がいつ岸に"着いた"か分かりませんよね(着き知らず)。
 このことになぞらえ、夏の「おはぎ」や「ぼた餅」は「夜船」と呼ばれるようになったそうです。
 「搗(つ)き知らず→着(つ)き知らず」というわけです。

 同様に冬は…
 「搗(つ)き知らず→月(つき)知らず」。
 北にある窓からは"月"が見えない(月知らず)ことから、冬の「おはぎや」「ぼた餅」は「北窓」と呼ばれるようになったのだそうです。

 言葉遊びなのでしょうが、これを思いついた人のセンスの良さに驚きです。私は残念ながらこうした才能を持ち合わせていないので、ただただ敬服します。

 f:id:miffy17s:20210320174026j:plain:right:w280今回も私にとって「へぇー、そうなんだ」という話ばかりでした。
 世の中、知らないことだらけ。
 知っているのと、知らないのとでは大違いです。
 今回の、この話。春のお彼岸中日の今日、「ぼた餅」をほおばりながら家族の皆さんに披露すると大いに受けること請け合いです。子どもたちが、こう言って目を丸くしますよ。
 「お父さんって、すごい。博識だね。見直した!!」
   
 北高上緑地の「アオダモ広場」近くに自生している「ヤマハギ」の前で、この話を披露するのもいいですよ。ぜひ、親子で北高上緑地に遊びに来てくださいね。

【参考Webサイト】
・ぼた餅とおはぎの違いってご存じですか? そしてこんな雑学が
 /Kanro/Sweeten the Future
・ぼたもち/フリー百科事典「ウィキペディアWikipedia)」
・「おはぎ」「ぼたもち」の違いは季節にあり!こしあん粒あん
 どう違う?/ロコガイド/トクバイニュース

北高上緑地で19日、エドヒガンとみられる桜が開花しました。ヤマザクラの赤みがかった若葉も開き始めています。里山もいよいよ桜の季節到来―。

f:id:miffy17s:20210319165549j:plain:right:w350 桜便りが各地から相次いで届いています。先週に続いて今週末も春の嵐に見舞われるという予報を耳にして《天気が崩れる前に》と思い、19日午後、桜に関してはそれほど期待もせずに日進市の北高上緑地へ車を走らせました。
f:id:miffy17s:20210320075725p:plain:left:w350 緑地に着き、南入り口駐車場(地図参照。クリックすると拡大表示されます)南側の土手に植えられているソメイヨシノ(染井吉野、写真㊤)をチェックしましたが、前日に比べ、《ややほころび始めたかな》という程度の変化しか見られませんでした。まあ、想定内のことです。北寄りの風をまともに受けるせいか、このソメイヨシノの開花は毎年、遅めのようです。

 次は、少し期待を込めて、南入り口ゲート付近から北の斜面を見上げてみました。「期待を込めて」というのは、ここに自生しているヤマザクラ(山桜)は毎年、北高上緑地内の多くのヤマザクラの中で一番早く開花するからです。
 その樹冠が何となく白っぽく見えます。《もしかして、開花!?》と心が躍り始めましたが、双眼鏡を忘れてきてしまったので確認できません。しかたがないので望遠レンズを取り出し、ファインダーを覗いてみました。画像がシャープでないのではっきりしたことは分かりませんが、白いものは見当たりません。何となく赤っぽい蕾が膨らみかけている様子は分かりますが、葉もまだ出ていないようです。残念ながら、まだ少し早いようです。

 ちょっと気持ちが萎えましたが、開花したばかりのコバノミツバツツジに慰めてもらおうと、緑地に入りました。

 f:id:miffy17s:20210319171735j:plain:right:h600巡回も後半に入り、「竹林の小径」を歩いていた時のことでした。全く予想もしていなかった光景に出会いました。目の前、地上2㍍ほどの枝に、なんと桜の花が何輪も咲き誇っていたのです(写真㊨)。
 この桜、樹木の分類上の所属や種名を決定する「同定」がまだなされていませんが、以前から「エドヒガン(江戸彼岸)」ではないかと言われてきました。
 エドヒガンなら、ソメイヨシノよりも早く咲くので「想定内」ではあるのですが、コバノミツバツツジに気を取られていたのか、期待もせずに歩いていたので少なからず驚いてしまいました。
f:id:miffy17s:20210319210714j:plain:left:h400 f:id:miffy17s:20210319172349j:plain:right:w400遠くからではほとんど気づかないのですが、ふと上空を見上げて、もう一度びっくり。はるか上の方に、無数の花が確認できました(写真㊧㊦)。
 葉よりも花が先に咲き、蕚筒(がくとう、花びらの付け根の膨らみ)の元が膨れているような感じがすることなどから、素人ながら私も「エドヒガン」ではないかと思いました。蕚筒の膨らみがちょっと少ないような気もしますが…。
 エドヒガンは山地に自生する天然の桜の一種。関東地方でよく見られ、春の彼岸のころに咲くことからこの名がつけられたそうです。
 桜の中では寿命が最も長く、「根尾谷の淡墨桜」など、樹齢1000年を超えると伝わる古木、名木は天然記念物に指定されています。
 まだ断定はされていないようなので、葉が出た後なども含め、いろいろな判断材料をそろえて同定をしたいと思っています。今日のところは難しいことはさておき、とりあえず樹の根元で「春」を独り占めしながら喜びに浸りました。

 f:id:miffy17s:20210319175630j:plain:left:w400しばらく歩いて「大レンガ堰堤」東のコバノミツバツツジ群生地に差し掛かった時のことです。これまた、目の前の地上2㍍ほどの枝から、赤みがかった若葉が展葉しかけているのが目に飛び込んできました(写真㊤)。若葉の特徴からヤマザクラだと思われますが、若葉と同時に開花するはずの花はまだ見当たりません。開花も時間の問題だと思います。

 ところで、このヤマザクラのすぐそばに、2本の桜の樹があります。「カスミザクラ(霞桜)ではないか」とみられています。
 以前は「ヤマザクラ」と思われていましたが、一部から疑義が出たそうです。
 カスミザクラは、ヤマザクラより白みが強い花が満開になると霞がかかったように見えることなら名付けられたそうです。
 いずれも花がまだ咲いていないため、今は花の比較はできません。
 いろいろ調べていて、気になったのは1枚の写真。カスミザクラの説明の中に、今日見たヤマザクラとそっくりな色の若葉の写真が紹介されていたのです。緑ではなく、かなり赤みがかっており、ちょっと衝撃を覚えました。
 その写真には、こう説明書きがありました。
 「若い葉は赤みを帯びるがヤマザクラよりは淡い」
 撮影時の光線の加減もあるので何とも言えませんが、よく似た色です。
 このカスミザクラと思われる桜は、まだ芽吹き前なので、今は葉の比較ができません。
 両者の違いは、
  ①ヤマザクラと異なり、カスミザクラの芽燐の先は開かない
  ②ヤマザクラは早咲き、カスミザクラは遅咲き
  ③カスミザクラは花柄と葉柄と葉の裏の葉脈に毛が生えている(葉
   の表は無毛)。このため、別名「ケヤマザクラ(毛山桜)」とも呼
   ばれる。ヤマザクラは、花柄、葉柄、葉の両面とも無毛
  ④カスミザクラの葉の裏面は淡緑色で光沢がある
などいろいろありますが、時期を追って丹念に調べないと判断できず、同定は大変難しそうです。
 一部には、こんな説明もあります。

一番の特徴は幹。樹皮は暗褐色で、横に何本も線が入って縞模様のようになるので、他のさくらと見分けがつきやすい

 ですが、里山初心者の私には、そんなに簡単に見分けがつきません。
 今後、開花時期、花柄や葉柄、葉の様子について比較観察をしていきたいと思います。

f:id:miffy17s:20210319203950j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210319204012j:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210319204147j:plain:right:w400 ところで、今週、あちこちで開花が始まったコバノミツバツツジは、その後の暖かな陽気に誘われて、さらに進展。中尾根道の群落のうち、標本木とされている10株ほどの一群は早くもほぼ満開に(写真㊤㊨)。これまで、つぼみが膨らむ気配さえなかった南尾根里道の群落でも、広場のあちこちが何となく薄紫色に染まり始め、まだ2株と数は少ないものの、それぞれ1輪ずつ花をほころばせています(写真㊧)。
 そのほか、あちこちの尾根脇や谷筋、広場の一角などに、群落ではなくても2株、3株と自生していて、既に5分から7分咲きとなっているコバノミツバツツジも見受けられます。
 週末の春の嵐後の天気次第ですが、中止となった「コバノミツバツツジまつり」に代わる「コバノミツバツツジ見ごろ案内」が始まる27日ごろには、北高上緑地全域で見ごろを迎えるものと予想されています。

 開花、展葉など成長が進むその他の草木の様子をお届けします。クリックすると拡大表示されます。
 左上から①アズキナシ②サルトリイバラ③ミツバアケビエゴノキムラサキシキブ⑥フモトスミレ

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北高上緑地でコバノミツバツツジの標本木も開花しました。春の陽を浴びて、その他の草木もぐんぐん成長しています。

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 日進市は17日、北西風がやや強く吹いたものの青空が広がり、4月並みの気温まで上がりました。同市の北高上緑地で開花が確認されたのは、コバノミツバツツジの標本木(写真㊤㊥㊦)。中尾根道群落の中で10株ほど固まっている一群で、歩調を合わせて一斉に開花しました。今年は、南尾根山道脇の谷筋に自生している1株に先を越されたものの、群落ならではの華やかな雰囲気を漂わせ始めています。

 f:id:miffy17s:20210317174400j:plain:right:w400f:id:miffy17s:20210317174405j:plain:left:w350中尾根道群落の中でも10株ほど固まっているこの一群は、毎年、最も早く咲くことから標本木とされ、緑地の整備・保全に取り組んでいる日進里山リーダー会のメンバーが、この時期になると毎日のように訪れ、花の様子を確かめています。
 この日は定期的な見回りの日で、9人のメンバーが巡回の途中に立ち寄り、どの株も5輪以上咲いているのを確認、標本木の「開花」を宣言しました。例年に比べると3日ほど早いのですが、昨年に比べると10日ほど遅くなっているようです。

 f:id:miffy17s:20210317174435j:plain:right:w350f:id:miffy17s:20210317174442j:plain:left:w350f:id:miffy17s:20210311064138p:plain:right:w350このほかのエリアで開花が確認されたのは、南端エリア・大崖道砂防広場の1株(写真㊨)と、北西エリア・コシダの小径に自生している1株(写真㊦)。いずれも群落ではないので、「辺り一面を埋め尽くす」といった雰囲気ではありませんが、春の訪れを告げる風物詩として、十分な存在感があります(地図参照。クリックすると拡大表示されます)。
 中尾根道以外の群落は、まだまだ。特に、南尾根里道の群落は、いつも通り、全体的に「のんびり」しています。それだけ、ずっと後まで花を楽しむことができるのですが…。

f:id:miffy17s:20210317174721j:plain:left:w400 この日は名古屋でソメイヨシノの開花が宣言されました。平年より9日早く、昨年よりは5日早くなっています。統計開始以降、最も早いのだそうです
 日進市内でも既に開花している所もあるようですが、北高上緑地南入り口駐車場南側の土手に植えられているソメイヨシノは、固い蕾が少し緩んだ程度(写真㊤)。開花までは、もうしばらくかかりそうです。
 今後も気温が高い日が続く見込みです。コバノミツバツツジソメイヨシノも、そして少し遅れて北高上緑地内のヤマザクラも一斉に開花。里山が一気に春一色となります。

 展葉など成長が進むその他の草木の様子もお届けします。クリックすると拡大表示されます。
 左上から時計回りに①マルバアオダモ…その1②マルバアオダモ…その2③ネジキ④コウヤボウキ⑤フモトスミレ⑥ツクシ⑦ムラサキシキブ⑧クロバイ⑨サワフタギ⑩コナラ

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