知名度がまだまだ低い「災害ボランティアコーディネーターの会」。「仲間を増やし、活動の輪を広げるためにすべきことは何か?」と自問中。
今まで、ある資料をじっくり読んでいました。
しばらく前まで立て込んでいた「日進里山リーダー会」の活動が少し落ち着き、連日のようにアップしていたブログもちょっと休む余裕ができたため、今日は「防災」関係の勉強をしています。
読んでいるといったのは、3月13日に日進市中央福祉センターで行われた「災害ボランティアセンター[*注①]開設・運営訓練」でのアンケート集計結果です。
2種類あって、そのうちの一つが「駆け付けボランティア役」をしてくださった市内5自主防災会関係者6人からの回答内容でした。ちなみに、もう一つは、同じく「駆け付けボランティア役」をしてくださった市と市社会福祉協議会(社協)職員16人から寄せられた回答でした。
今、取り上げるのは前者です。設問は4項目。2番目に「『日進災害ボランティアコーディネーターの会[*注②]』のことはご存じでしたか?」という設問がありました。
回答を見ると、
a 知っていた…2
b 会の名前だけは聞いたことがあった…1
c 知らなかった…3
資料を読む手を休めて、このブログを書き始めたのは、実はアンケート結果のこの部分を読んで、少なからずショックを覚えたからでした。
理由の第一は、「知らなかった」と答えた人が一般市民ではなく、自主防関係者だったこと。
理由の第二は、今回の「災害ボランティアセンター開設・運営訓練」に先立つ1カ月前の2月13日に、「災害ボランティアコーディネーター養成講座」が予定されていて、受講生募集のフライヤーが昨年12月初旬の各自治回覧板に織り込まれていたこと。さらに、同月末、日進市の広報誌2021年1月号とともに各戸配布された社協の「福祉だより」2021年1/1号にも募集案内が掲載されていこと(新型コロナウイル感染症拡大防止のため講座は中止になりました)。
社協関係者によると、パンフレットやフライヤーではなかなか目に付かないため、暮らしにより密着した地元自治会の回覧板に織り込むことで、目に付きやすくなる効果を狙った」そうです。
実は、その効果の一つが、私の目に付いたこと。そのおかげで、私は今、日進災害ボランティアコーディネーターの会の仲間になっています。
にもかかわらず、参加した自主防関係者の半数が「知らなかった」というのは、驚きでした。
この事態を、どうとらえるべきでしょうか。
いざ大規模災害が起こった時、かなり多くの災害ボランティアコーディネーターが必要になります。「養成講座」はおろか「災害ボランティアコーディネーターの会」の存在そのものの知名度が低いということは、スタッフの増強にも大きな影響を及ぼしそうです。
さらに重要なことがあります。知名度が低いということは、災害が発生した時、被災者が援助の手をどこに差し伸べればいいかを知らないということになります。これでは、全国から日進市に災害ボランティアが駆け付けてきてくれても、ボランティアを派遣すべき被災者が「いない」ということにつながりかねません。
災害発生時に設置される災害ボランティアセンターだけでなく、市・社協・日進災害ボランティアコーディネーターの会と、各地域自治会との連携強化が今、問われています。災害時を想定して、平時から連携を強化し、具体的な準備を整えておく必要があります。
そうした課題を考える時、今回のアンケート集計結果は大変重要な事実を突きつけていると思います。
みんなでじっくりと検討し、何をしなければいけないのか、まず何から手を付ければいいのかを考えていくことが必要ではないでしょうか。
危機感をもっとしっかり持ち、活動仲間を増やし、関係者ともっともっと連携を深めて活動していく必要性を痛感しています。
【注】
①災害ボランティアセンター 被災地に全国から駆け付けるボランティアを被災者のもとへスムーズに派遣し、すみやかな復旧・復興を支援するために日進市社会福祉協議会が設置します。同センターは次のことを行います。
1. 全国から駆け付ける「ボランティア」の受け付け
2. 被災した市民からの「ニーズ(困りごと)」の受け付け
3. 「ボランティア」と「ニーズ」をマッチングし、被災者のもとへボランティア
を派遣する
②災害ボランティアコーディネーター 災害ボランティアセンターに駆け付けた「ボランティア」と「ニーズ」をつなぐ人。ボランティアに安全に活動してもらうため、また被災された方に安心して利用いただき、速やかにボランティアを派遣するために重要な役割を果たします。社会福祉協議会は、日進市、日進災害ボランティアコーディネーターの会と協力し、毎年「養成講座」を開催し、コーディネーター増員に努めています。