北高上緑地でサワフタギの花が見ごろを迎えました。白いレースのベールをまとったような美しい景観が初夏の訪れを告げています。
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午前中から気温がぐんぐん上がり、初夏を通り越して6月下旬並みの陽気になった21日、日進市の北高上緑地で日進里山リーダー会による定期巡回が行われました。
この日、目に付いたのはサワフタギの花。緑地内の至る所に自生しています。これまでも、蕾の状態を何回か紹介しましたが、ようやくあちこちで開花し、緑あふれる里山の中で、さわやかな雰囲気を漂わせています。
サワフタギは樹形が良く、枝分かれしてどんどん横に広がります。漢字表記すると「沢蓋木」。沢に蓋をして塞いでしまうほどに繁茂することに由来しています。
5弁の花は直径7~8㍉。枝先から円錐花序を出し、白い花を密に付けます。個体によっては、白に薄い青が混ざることもあるそうです。中心に雌しべが1本。長い雄しべが放射状に広がっています。まるで線香花火のようで、遠くからは全体的にふわふわした感じに見えます。
初夏の白い花もきれいですが、9月から11月にかけ、光沢がある瑠璃色(藍色)の実(参考写真㊤=出典:庭木図鑑 植木ペディア)をつけることでもよく知られています。瑠璃色(藍色)の実は日本の山野では珍しいので人気があります。
このほか、この日、目に付いた草木を紹介すると…。
「南尾根山道」の見晴らしポイントからは、赤みを帯びた若葉で樹冠部分が赤く染まったカナメモチが南方向に見えます。初夏(5~6月)に小さな白い花が集まって咲き、この樹冠部分が真っ白に彩られます。見応えがある景観になります。
竹林の一角に自生しているのはオオバノトンボソウ。黄緑色の花が6〜7月に咲きます。
エゴノキの数多くの小さな蕾が見られるのは、「三角点の丘」を下った南側。エゴノキは「アオダモ広場」にもありますが、蕾はまだ少なめ。エゴノキの最大の魅力は、かわいらしい白い花です。5月ごろ、圧倒されるほど無数の白い星型の花が新梢の枝先に咲きます。英語名はJapanese Snowbell(ジャパニーズ・スノーベル)。
コナラは北高上緑地の中心的な樹木なので、至る所で目にすることができますが、どんぐりから育ち始めた実生が数多くみられるのは「西砂防広場」から「中尾根道」へ少し東へ入った辺りです。
ワタゲカマツカは、間もなく白い小さな花が固まって咲きます。
お楽しみに。
この日は、第3水曜日で第3班による北高上緑地巡回の日でした。通常の点検のほか、この日は広場や散策路脇に設置されているベンチの点検もしました。雨風やシロアリの被害で破損している土台が幾つか見受けられました。
このほか、雨水が溜まった水たまりや、14日に設置したスズメバチトラップの成果などもチェックしました。早くも、女王バチがかかったトラップもありました。ひもが切れた樹名板の補修もしました。