里山って いいな

北高上緑地に集う仲間たちの活動や防災問題について綴っていきます

五感を研ぎ澄ませ、ちびっこたちが北高上緑地で樹木観察を楽しみました

 「きれいな落ち葉や、いろんな形のどんぐりをいっぱい拾ったよ」ー。11月21日、愛知県日進市里山・北高上緑地で晩秋恒例のイベント「秋の樹木観察ツアー」が行われ、参加した親子の皆さん合わせて17人が、美しく紅・黄葉した森を散策しながら深まりゆく秋を堪能しました。f:id:miffy17s:20201121145922j:plain
 今年は新型コロナウイルスの影響で日進市が主催する北高上緑地での催しも次々に中止となり、この日の樹木観察ツアーは久々のイベント開催となりました。
 早朝は久しぶりにぐんと冷え込み、やや強い風も吹いて肌寒さを感じましたが、森の中に足を一歩踏み入れると顔に当たる風も穏かで、柔らかな木漏れ日を浴びながら散策路のアップダウンを進む参加者たちの足取りは軽快そのもの。所々で脚を止め、企画・運営を担当した日進里山リーダー会メンバーによる解説に耳を傾けました。
 きれいに黄葉した「ヤマコウバシ」の前では、幹を揺らすと葉が何枚落ちるかを尋ねる楽しいクイズも出題されました。「枯れ葉が冬でも『落ちない』(春の芽吹き時に落ちる)ことから、受験生のお守りとして使われるようになったんですよ」という説明に、一同「へぇー」。幹を揺らして実際に確かめるちびっこもいました。自分で実証してみるこうした姿勢が大切ですね。

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【写真は、左から①食虫植物のトウカイコモウセンゴケをルーペで観察するちびっこ②「下ばかり見て歩かず、上空の木の枝の姿なども見てね」とアドバイスを受ける参加者③冬でも葉が『落ちない』ヤマコウバシの前で】

 「クスノキ」の前でも幹の周りに落ちている枝を折って臭いをかぎ、昔からたんすや押し入れの中の衣類を虫食いから守ってきた「樟脳(しょうのう)」の臭いと知って、みんなびっくり。樟脳はクスノキを原料にして製造されることを学びました。
 「サカキ」の前では、「神棚に飾られているサカキは見たことがあるけれど、地面に生えている木を見たのは今日が初めて!」と感嘆の声を上げるお母さんも。
 北高上緑地内に5000本もあるコバノミツバツツジの群生地の一つでは「低木のコバノミツバツツジを生かし育てるために周囲の高木を伐採し、太陽の光を当てるようにしました」と、日進里山リーダー会が取り組んでいる里山整備・保全活動の一端に触れる解説も聞きました。
 よく似た黒い実が実っている「シャシャンボ」と「サカキ」に似た「ヒサカキ」がちょうど隣り合わせになっている一画では、「食べておいしいのは『日本のブルーベリー』と言われているシャシャンボの方。ヒサカキは苦くて食べられません」と聞き、実際に口にしてみる参加者も。「葉の裏側に小さな突起物があるのがシャシャンボ」と見分け方を教わって、再び「へぇー」の声。
 この時期、北高上緑地内で唯一白い花を咲かせている「チャノキ」の前では「昔、ここに田んぼがあって、そのあぜ道にチャノキが植えられていたと思われます」との説明に「こんな所に何でお茶の木が、と思ったけど、なるほどー」と納得の声。

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【写真は、左から①クスノキの前で②シャシャンボとヒサカキの実の違いを学ぶ参加者③竹林内の散策路脇で白い花を咲かせるチャノキの前で】

 葉が黄色く輝くタカノツメやアオハダ、見事に紅葉したヤマハゼなどさまざまな樹木、さまざまな色のグラデーションが素晴らしく、まるでふかふかのじゅうたんの上を歩いているような落ち葉の散策路、美しい景観を見せ、異次元の世界に迷い込んだような感覚を覚える竹林などを堪能したほか、里山全体の成り立ちや変遷を学び、里山を土石流から守るために造られた砂防堰堤(えんてい)、標高を測定するために設置された三角点なども見学しました。

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【写真は、左から①砂防工事の説明を受ける参加者②大レンガ堰堤前で③三角点の前で】

 同じ黄色でも微妙に濃淡をつけた葉や、コナラやアベマキなどのいろいろな形をしたどんぐり、まつぼっくりを袋いっぱいに拾い集めたある男の子は、約2時間の樹木観察ツアーを終えた後、興奮気味にこう話してくれました。
「僕だけの大切な宝物にするんだ!」